横浜美術館で「セザンヌ主義」をみてきた。 美術展というものに行くのが前回のセザンヌ展(99年)以来だったので、今の自分に一枚の絵に集中して見るというような面倒な仕事ができるのだろうか、興味が持続するのだろうか、という不安もあったのだけど、実…

王監督が引退ということで、現役時代の映像がテレビで流されていた。 そのバッティングフォームが、端的に見た目として非常に美しいのだけど、またスイングの表情もとても豊かなものに見えておどろく。バットのスイングを「豊か」と感じることがあるというこ…

福島駅で新幹線を降りるとはるか前方に連なった高い山々が臨める。また、盆地と呼ばれる地形をした土地なので、高さ大きさにおいてはまちまちだが、ぐるり見渡してもすべてが山に囲まれている。どの方角へ視線をのばしてみても、目は山にあたり、必ずせき止…

初台のICCで無響室に入ってきた。残念ながら部屋の入り口の扉は閉められないとのことで無響室を完全に体験したとは言えないんだけど、それでも部屋の隅まで行けばほぼ無音の状態を体感することができた。隅まで行って動きを止めると、耳を澄ますまでもなくす…

明け方何種かの鳥の鳴き声が聞こえる。 我々が聞く鳥の声と彼らが自身で聞く声は一致しない。 それは聴覚の問題としてではなく、シンプルに体躯の大きさの問題である。 音は必ず媒介される。 媒介されたものとしての音。 何において媒介されるか? 音響現象…

音楽を作曲する目的は何か…それは生の肯定である。それは混沌から秩序を引き出そうとか、創造に何らかのより優れた技法を提唱することではなく、ただわれわれが生きているまさに生活そのものに目覚めさせようとする試みである。 ジョン・ケージ 『サイレンス…